神奈川県民が崎陽軒を愛しているというのはデマだという話

N国の話ばかり書いていてあれだが、一昨日くらいから立花氏の崎陽軒不買運動に対し、神奈川県民が激怒しているみたいなデマが流れているので訂正したい。統計取っていないので私の感覚になってしまうけど、大半の(私の感覚では98%くらいの)神奈川県民は別に崎陽軒にそこまで愛着はないと思う。

目立つのはこういうやつ。

 

 

私は川崎市中原区というところの出身で、TVKテレビ神奈川)も見ていたので「美味しいシウマイ(シウマイという呼ぶことも初めて知った)崎陽軒」のメロディーは耳に刷り込まれているけれど、なんというか崎陽軒横浜市の企業であって、別に神奈川全体のものではない。もちろん愛着がある人もいるのだろうが、県民食みたいな扱いをされると大変違和感がある。「箱根の温泉まんじゅうを馬鹿にされたら、神奈川県民はブチ切れる」みたいなことを言われているのと大差ない。

実際に同じような見解も見受けられる。

横浜市民ですら愛着がないという見解。

 

 

相模原や小田原の人にとって愛着がないという見解。川崎も同様と思う。

 

藤沢市のかたの見解

 

ほかの市の人は関心がないという見解

こんな話も。

matome.naver.jp

 

なぜこういうデマが広まるのかというと「部外者の知らないローカルルールで一致団結する人たち」という設定が普遍的な面白さを持つからだろう。ブータンの国民は世界一温和で、親を馬鹿にされても怒らないが、王様を馬鹿にされると怒り狂い最悪殺される」みたいな話をされると、自分の価値観が相対化され揺さぶられる面白さがあるわけで、崎陽軒の件が広まっているのは同じ構図だろう(ブータンの話は私が3秒で適当に作った嘘ですよ)。

ただやはりこういう面白いデマが広まって、「神奈川県=崎陽軒」みたいな概念がミームとして定着するのは文化の捏造というか、いいことではないと思う。そもそもひとつの地域をひとつの価値観で塗りつぶすような話も嫌だ。差別はそういうところからはじまるのではないか。「崎陽軒は別に神奈川県民にそこまで愛されているわけではなく、神奈川の県民食でもなんでもない」という、正確な情報がきちんと広まることを願って止まない。